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皆さんこんにちは!
田鍋建装、更新担当の中西です。
目次
当社のブログをご覧いただきありがとうございます。
今回は、軽天ボード工事が実際にどのように進んでいくのか、「現場での1日」の流れに沿ってご紹介していきます。
軽天工事と聞くと、図面通りに鉄骨を組み立てていく――というイメージを持たれるかもしれませんが、実はその作業の裏には、綿密な段取りとチームワーク、そして現場経験に裏打ちされた“流れ”があります。
作業は、現場に集合してから始まります。
まずは朝礼やミーティングで、その日の作業内容や注意点、安全に関する確認を行います。
今日の作業範囲と担当者の確認
使用する材料や工具の確認
現場内の危険箇所や注意事項の共有
これらをしっかり行うことで、事故を防ぎ、効率的に作業を進めることができるんです。
午前中は、軽天工事の“土台”ともいえる工程が中心となります。
これは、床や天井に「ここに骨組みを設置します」という印(墨)をつける作業。
建物の設計図に基づいて、ミリ単位で正確にラインを引いていきます。ここでの精度が、後の全工程に影響してくるため、非常に重要な作業です。
軽量鉄骨(LGS)やその他必要な部材・金物を現場に搬入し、作業場所ごとに整理整頓します。
このとき、サイズごとに分けたり、使用順に並べておくと、後の作業がぐっとスムーズになります。
材料を広げる前には、現場の床面を掃除して、滑りやすい場所や障害物を取り除いておきます。
また、作業中に人や資材が交差しないよう動線を考えるのも職人の工夫のひとつです。
正午前後になると、いったん作業をストップして昼休憩に入ります。
現場の仲間たちと談笑しながらお弁当を食べたり、車で仮眠をとったりすることで、身体も頭もリセットされます。
この休憩時間が、実は現場の雰囲気づくりにも一役買っているんです。
仲間との何気ない会話が、午後からの連携プレーにもつながっていきます。
午後からはいよいよ本格的に、壁や天井の骨組みを立ち上げていく工程へと入ります。
まず、床と天井に「ランナー」と呼ばれるレール状の部材を設置し、そこに「スタッド」という縦の支柱を差し込んで固定していきます。
この作業は、図面に忠実であることはもちろん、寸法や水平・垂直の確認も重要。
専用のレーザー墨出し器や水準器を使って、精度の高い組み立てを目指します。
壁に開ける扉や窓の開口部、配管や電線が通るスペースなども、この段階で調整します。
設計上の“抜け”がないかを確認しつつ、現場に合わせて柔軟に対応する力が求められます。
作業の終わりには、その日の進捗を確認し、必要に応じて微調整や補強を行います。
「見えないところこそ丁寧に」をモットーに、仕上がりにムラがないかを目で確かめながら調整します。
最後は、作業で出たゴミや余った材料を片付け、翌日の作業に向けて整理整頓と清掃を行います。
安全で気持ちの良い現場を保つことも、職人にとっての大切な仕事のひとつです。
軽天工事は、見た目以上に緻密で計画的な作業です。
一つひとつの工程をしっかり押さえながら、職人同士が声をかけ合って連携すること。
それが、短期間でも高品質な施工を実現する秘訣なんです。
次回は、「軽天工事が選ばれる理由とそのメリット」について、分かりやすくお伝えしていきます。
ぜひ引き続きご覧ください。ありがとうございました!
田鍋建装は、京都府南丹市を拠点に近畿地方一円で軽天ボード工事を専門に行い、見えない骨組みから仕上げまで高品質・安全・スピーディに提供しています。
本シリーズを通じて、現場で役立つノウハウをぜひご活用ください。
田鍋建装では、一緒に働いてくださる仲間を募集中です!
私たちが採用において最も大切にしているのは、「人柄」です。
ぜひ求人情報ページをご覧ください。皆さまのご応募を心よりお待ちしております!
皆さんこんにちは!
田鍋建装、更新担当の中西です。
目次
当社のブログにお越しいただきありがとうございます。
今回は、軽天工事と切っても切り離せない「ボード工事」について、わかりやすくご紹介していきます。
建物の内装工事において、「軽天工事」と「ボード工事」は、まるで表と裏のような関係にあります。
この2つの工事は、どちらか一方では成り立たず、常にセットで行われるのが一般的です。
よく例えられるのが、「軽天工事が骨組み、ボード工事が皮膚」。
まさに、人間の体のように、内側の構造(骨)と外側の仕上げ(皮膚)が一体になって初めて機能するというイメージです。
ボード工事とは、軽天で組んだ下地に石膏ボードなどの内装材を貼りつけていく作業のことを指します。
この石膏ボードは、建築現場では最もポピュラーな材料のひとつで、主に以下のような特徴があります。
防火性に優れている(万一の火災時にも延焼しにくい)
遮音性が高く、音漏れ防止に効果的
加工しやすく、切断やビス留めもスムーズ
表面が平滑で、クロス貼りや塗装などの仕上げがしやすい
ボードは壁だけでなく、天井にも貼りつけられ、室内の見た目を整えると同時に、快適な空間づくりに貢献しています。
理由はとてもシンプルで、どちらか一方だけでは内装が成り立たないからです。
骨組み(軽天)がしっかりしていないと、ボードがうまく貼れない
ボードが丁寧に貼られていないと、美しい内装には仕上がらない
つまり、**軽天とボードは“相互に支え合う存在”**なのです。
さらに、仕上げの美しさは、ボード工事の精度だけでなく、下地(軽天)の精度にも大きく左右されます。たとえば、下地の寸法がずれていれば、ボードのつなぎ目に隙間ができたり、クロスを貼ったときに段差が生じたりする可能性があります。
ボード工事は一見すると「ただ貼るだけ」の作業のように思えるかもしれません。
しかし実際には、見た目以上に緻密さと丁寧さが求められる仕事です。
継ぎ目の処理(パテ処理)を丁寧に行うことで、仕上げのクロスが美しく見える
ビスの打ち込み位置や深さを均一にすることで、強度と仕上がりが安定する
出隅(角)や入隅(壁と壁の接合部)の仕上げで、職人の技術の差が出る
こうした“目立たないけど大事な仕事”の積み重ねが、完成後の空間の印象を大きく左右します。
内装工事の仕上がりを見たとき、「なんとなくきれいだな」「空間が整っているな」と感じることはありませんか?
実はその“見えない美しさ”を支えているのが、まさに軽天工事とボード工事の精度なんです。
この2つの工程をセットで丁寧に行うことで、仕上げ工事(クロス貼り・塗装など)がスムーズに進み、より高品質な内装が完成します。
軽天工事とボード工事は、分けて考えることができないほど密接な関係にあります。
軽天工事=正確な骨組みをつくる
ボード工事=快適で美しい空間をつくる
それぞれが専門的な技術を必要とする大切な工程であり、どちらかが欠けてはならない存在です。
田鍋建装は、京都府南丹市を拠点に近畿地方一円で軽天ボード工事を専門に行い、見えない骨組みから仕上げまで高品質・安全・スピーディに提供しています。
本シリーズを通じて、現場で役立つノウハウをぜひご活用ください。
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田鍋建装、更新担当の中西です。
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軽天ボード工事シリーズ第6回では、「耐火性・耐久性を意識したボードの選び方・張り方」をテーマにお届けします。
「ボード」と一言で言っても、実は用途や性能によって非常に多くの種類が存在します。
現場の目的に合わせて最適なボードを選ぶことが、安全性と長寿命化につながるのです。
最も標準的な内装ボード。コスト・加工性に優れ、住宅からオフィス、店舗まで幅広く使用されます。
厚み:9.5mm or 12.5mmが一般的
不燃性が高い
下地クロス・塗装仕上げに対応
中にガラス繊維を混入したタイプ。
高温時の崩壊を防ぎ、耐火壁の仕様に適合
衝撃にも強いため、学校・病院・倉庫など公共施設に最適
水回りに欠かせないボード。色が緑や青のものが多く、以下のような場所に使用されます:
浴室・脱衣所・トイレなど
調理場や厨房など高湿度エリア
外壁下地としての使用(外装対応型)
ただ耐火ボードを張るだけでは不十分。
張り方・構成の工夫が重要です。
12.5mmボードを2重張り(=25mm)にすることで、1時間耐火構造に適合するケースが多くなります。
外周部、共用廊下に面した壁などに効果的です。
ボードを縦横まっすぐに張ると、継ぎ目が集中し強度が落ちます。
2層目を**1層目の継ぎ目からずらして張る(千鳥張り)**ことで、耐火性・耐震性を高められます。
LGS下地のピッチ調整(@303 or @455など)
ビスの打ち忘れ・打ちすぎに注意(耐久性が落ちる原因に)
開口部まわりの補強(ドア・窓まわりの補強材設置)
ボードの選定と施工方法ひとつで、耐火性・耐久性・安全性が大きく変わります。
とくに非住宅施設や災害時の避難動線となる場所では、適切な仕様選定が命を守ることにもつながります。
「ただ張る」のではなく、「どこに、何を、なぜ使うか」を常に意識する――
それがプロの軽天・ボード職人としての誇りです。
次回(第7回)は、「軽天工事に欠かせない!天井・壁下地の基本構造と寸法ルール」についてご紹介予定です!
次回もお楽しみに!
田鍋建装は、京都府南丹市を拠点に近畿地方一円で軽天ボード工事を専門に行い、見えない骨組みから仕上げまで高品質・安全・スピーディに提供しています。
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軽天ボード工事シリーズも第5回目となりました。
今回は、多くの現場で求められる「防音性・断熱性」をテーマに、ボードと断熱材、遮音シートの組み合わせについて詳しく解説していきます。
建物の性能を語るうえで、見逃せないのが**「音」と「熱」への配慮**です。
特に、以下のような施設・空間ではその重要性が非常に高くなります:
集合住宅・アパート(生活音や隣室の音の遮断)
オフィス・会議室(機密性と集中力の維持)
病院・介護施設(静けさ・冷暖房効率)
店舗・スタジオ(外部音・反響の対策)
一般住宅(断熱で冷暖房コスト削減)
軽天(LGS)下地の上に取り付けられる石膏ボードや吸音パネルは、壁や天井の「見た目」だけでなく、「性能」にも大きく関与しています。
石膏ボードは、一定の遮音性・不燃性を持ちますが、それ単体では防音・断熱の効果は限定的。
だからこそ、断熱材や遮音シートと組み合わせて使う必要があります。
定番の組み合わせ。断熱材(グラスウール・ロックウールなど)を軽天に充填したうえで石膏ボードを張ることで、以下のような効果が得られます。
冬は暖かく、夏は涼しい空間を維持
結露の発生を抑える
電気代の節約にも貢献!
特に天井裏の断熱材施工は、冷暖房効率を左右する大きなポイントとなります。
遮音シートとは、高密度のゴム系素材でできた薄いシート状の建材。
ボードの下や間に挟むことで、音の振動を吸収し、音の通過を遮断します。
生活音・足音の低減
隣室・階上からの音漏れ防止
反響音(特に高音域)の軽減
遮音性を高めたい場合は、遮音シート+二重張りボード構成がおすすめです。
断熱材の“密着性”がカギ:隙間があると効果が半減!しっかりと密着させて充填します。
遮音シートは全面密着施工:タッカーや両面テープで浮きやズレを防止。
下地の安定性が最優先:下地のLGS(軽天)がたわんでいては意味がありません。
ボード単体ではできない防音・断熱性能も、断熱材や遮音シートとの併用で一気にレベルアップします。
「見えない部分こそ手を抜かない」
それが、私たちが大切にしている軽天ボード工事の信念です。
次回は、さらに一歩踏み込んで「耐火性と耐久性を意識したボード構成」について解説いたします!
田鍋建装は、京都府南丹市を拠点に近畿地方一円で軽天ボード工事を専門に行い、見えない骨組みから仕上げまで高品質・安全・スピーディに提供しています。
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田鍋建装、更新担当の中西です。
第3回でご紹介した各種ボード材の特徴と使い分けに続き、今回はその“施工技術”に焦点を当てます。
建材としての性能も大切ですが、それを最大限に引き出すのは「施工品質」です。
特に「下地処理」「ビスの打ち方」「パテ処理」は仕上がりに直結する非常に重要なポイントです。
ボードが綺麗に貼れるかどうかは、実は「貼る前」に決まっています。
下地の間隔が適正か(通常300〜450mm)、通りが真っ直ぐかどうかを確認し、たわみや傾きがあれば補正する必要があります。
棚、手すり、壁掛けテレビなどの取付けがある箇所には、ボード裏にベニヤなどの下地補強を入れておくのが鉄則です。
補強の有無で後の施工難度や強度に大きな差が出ます。
石膏ボード:紙が破れずに1mm程度沈む
ケイカル板:表面割れを防ぎつつ沈む程度
ビスの深さが浅すぎるとボードが浮いてしまい、深すぎると紙面が破れて保持力が落ちます。
また、縁からの距離は10〜15mm以上を確保することが割れ防止に重要です。
壁面:150〜200mm
天井:120〜150mm(より密に)
※外周部と中央部で適宜変えることもポイント。
ボード間の隙間には専用パテとファイバーテープ(または紙テープ)を併用し、下塗り→中塗り→仕上げ塗りの工程を丁寧に行います。
この工程を省くと、クロス仕上げの後に割れや段差が浮き出る原因になります。
中塗りと仕上げ塗りの間にはしっかり乾燥時間を取り、最終的に目立たぬようペーパーで均す仕上げ作業が必要です。
ボードの表面に“浮き”や“凹み”はないか?
ビス跡の埋め戻しは平滑か?
目地処理の跡が浮いていないか?
完成後にクロスや塗装をしてしまえば“見えなくなる”部分だからこそ、事前の確認と丁寧な施工が何より重要です。
「ボード貼り」は一見シンプルな作業に見えるかもしれません。
しかし、実は“現場の腕”が如実に表れる工程であり、仕上げ材の耐久性や見栄えを大きく左右します。
施工精度の高い下地処理・ビス打ち・パテ仕上げを実践することが、最終的な建物の品質そのものにつながるのです。
次回(第5回)は、「防音・断熱性能を高める!ボードと断熱材・遮音シートの組み合わせ」について解説予定です。
ますます実践的なテーマとなります。
次回もお楽しみに!
田鍋建装は、京都府南丹市を拠点に近畿地方一円で軽天ボード工事を専門に行い、見えない骨組みから仕上げまで高品質・安全・スピーディに提供しています。
本シリーズを通じて、現場で役立つノウハウをぜひご活用ください。
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田鍋建装、更新担当の中西です。
目次
内装工事やリフォームの現場では欠かせない存在である「ボード材」。しかし一言に“ボード”と言っても、その種類や性能、適した使用場所はさまざま。
今回は代表的な4種のボード材「石膏ボード」「ケイカル板」「耐水ボード」「耐火ボード」の特徴と使い分けについて、用途別に一般的な市場での動向を基に詳しく解説していきます。
石膏(硫酸カルシウム)を芯材にし、両面を厚紙でサンドした構造。
軽量で加工しやすく、コストパフォーマンスにも優れています。
加工性が良く、施工しやすい
安価で入手しやすい
防火性能が高い(一定の厚みで国の耐火認定取得可能)
水に弱く、吸湿による変形・劣化がある
外装や水回りには不向き
室内の壁・天井下地材
一般住宅・集合住宅・商業施設の内装下地として広く使用
ケイ酸質材料と石灰質材料を原料とし、高圧蒸気養生で製造される不燃建材。
石膏ボードより硬くて耐水性があり、不燃性能にも優れています。
不燃材料として認定済み(NM-XXXX)
湿気や水に比較的強く、寸法安定性が高い
白く美しい表面でそのまま仕上げにも使える製品もあり
石膏ボードよりも割高
加工にはダイヤ刃など専用工具が必要
キッチン・トイレ・脱衣所などの水回り
外部軒天の下地材
防火区画の不燃下地として
芯材に撥水処理が施された石膏ボード。表面紙にも耐水加工を施しており、水や湿気に対して高い抵抗性を持ちます。
通常の石膏ボードよりも吸水性が低い
湿度変化に強く、水回りでも長期的に安定
通常の石膏ボードより高価
完全な防水ではないため、塗装や防水材と併用が前提
洗面所、トイレ、脱衣所の壁下地
浴室周りの壁(ただしユニットバスとは区別)
通常の石膏ボードよりも芯材密度が高く、繊維材料などを加えて強化された不燃性ボード。建築基準法に定められた耐火構造の壁・天井で使用されます。
高温でも変形・崩壊しにくい
耐火等級に応じた製品展開がある
認定施工により法的な安全基準に適合
重量があり、施工に熟練が必要
通常の石膏ボードよりも高価
防火壁・耐火間仕切り
ビル・病院・学校など防火区画が求められる建築物
ボードごとのビスピッチや留め具の確認:特にケイカル板や耐火ボードは強度が高く、専用のビスが必要です。
ジョイント処理と下地補強:ボード間のすき間処理はクラック防止の肝。専用パテやファイバーテープで丁寧に。
荷重物の取り付けを考慮:TVや棚などを取り付ける場合、下地補強が必須です。
各種ボードにはそれぞれの“得意分野”があり、価格や施工性の違いも含めて総合的に判断することが求められます。
「安いから石膏ボード」「水回りにも同じ材料」ではなく、場所と用途に応じた最適な選定が、建物の長寿命化と快適性を左右します。
次回(第4回)は、「ボード施工の品質を左右する!下地処理・ビス打ち・パテ処理のポイント」を深掘りしていきます。
実際の現場で役立つノウハウをお届けします。
田鍋建装は、京都府南丹市を拠点に近畿地方一円で軽天ボード工事を専門に行い、見えない骨組みから仕上げまで高品質・安全・スピーディに提供しています。
本シリーズを通じて、現場で役立つノウハウをぜひご活用ください。
次回もお楽しみに!
皆さんこんにちは!
田鍋建装、更新担当の中西です。
シリーズ「軽天ボード工事マスター講座」第2回をお届けします。
前回は「軽天ボード工事とは?建物を支える“見えない骨組み”の役割と工事の流れ」を解説しましたが、今回は「軽量鉄骨下地設計の基本―荷重・スパン・耐震性を考慮した下地プランニング」をテーマに、下地設計のポイントを詳しくご紹介します。設計段階での検討事項をしっかり押さえ、施工現場でのトラブルを未然に防ぎましょう!
目次
安全性の確保
建物にかかる荷重や地震力を的確に受け止める下地を設計することで、壁・天井の崩壊や剥落を防止。利用者や施工者の安全を守ります。
仕上がり品質の向上
適切なスパンと部材選定により、下地のたわみや振動を抑制。ボード面のひび割れ、パテの割れを防ぎ、長期にわたり平滑で美しい仕上がりを実現します。
施工効率のアップ
設計図に基づく明確な施工手順と材料リストを用意することで、資材ロスを抑え、作業時間を短縮。現場での手戻りを減らし、工期を確実に守れます。
下地材の重量:チャンネル材、スタッド材、ボード材、断熱材など各部材の単位質量を確認し、㎡あたりに換算。
仕上げ材の重量:塗装やクロス、タイル仕上げなどを含めた最終仕上げの荷重を加味します。
設備荷重:壁掛けエアコン、サイン看板、AV機器など、下地に取り付ける機器類の重量を考慮。
人荷重:天井点検口を通じて天井裏に人が乗る場合の荷重を想定し、補強を行います。
地震力:地域の設計震度(南丹市は震度6強想定)を基に、壁倍率や耐力壁としての役割を検討。軽天下地のアンカー位置や補強金物の選定に反映します。
風圧力:高層階や屋外軒天の場合、風圧を受けやすいため、下地の固定ピッチを詰めるなどの対策が必要です。
一般内装壁:石膏ボード12.5mm×2枚貼り標準で、スタッド間隔は300mmピッチが基本。
耐火・遮音壁:ボード枚数や厚みが増えるため、スタッド間隔を200mmピッチに詰める場合があります。
一般天井:石膏ボード12.5mm×1枚貼りで、レール間隔は450mmピッチ。
重仕上げ天井:タイルや重量のある仕上げ材を使用する場合、レール間隔を300mmピッチに詰め、吊りボルトの本数を増やします。
開口部まわり:ドア、窓、設備開口には専用補強レールとブラケットを設置し、下地剛性を確保。
設備取付箇所:重量物設置位置には、補強プレートや厚鋼板を下地内に挿入し、ビス保持力を高めます。
厚さ(板厚):通常0.6mm~1.2mm。スパンや荷重条件に応じ、適切な板厚を選びます。
材質:一般構造用鋼板のほか、耐食性を求める場合は亜鉛メッキ鋼板を選定。
丸スタッド:軽量物件向き。
角スタッド:剛性が高く、耐力壁や大スパン対応に適します。
吊りボルト:天井高さが高い場合や重仕上げの場合、M10~M16サイズを使用し、本数と間隔を計算。
アンカー:躯体コンクリートへの固定には、打ち込み式(Wedge Anchor)やケミカルアンカーを用途に応じて使い分け。
下地レイアウト図:壁・天井のスタッド・レール配置とピッチ。
断面詳細図:ボード枚数、断熱材厚み、補強金物位置。
荷重表:自重・活荷重・地震荷重の数値。
部材リスト:チャンネル・スタッド・ボード・断熱材・金物の規格と数量。
項目 | チェック内容 |
---|---|
荷重計算 | 自重・活荷重・地震荷重を計算し、安全率を確保 |
スパン・ピッチ設定 | 壁:300/200mm、天井:450/300mm の適用確認 |
補強箇所 | 開口部・重量物取付部の補強金物設置位置を明記 |
材料仕様 | 板厚・材質・ボード厚みが仕様書と一致しているか確認 |
アンカー・吊りボルト選定 | サイズ・本数・間隔が荷重条件に合致しているかチェック |
軽量鉄骨下地設計は、安全性、耐震性、施工効率、美観のすべてに直結します。荷重条件、スパン、部材選定、設計図作成のポイントをしっかり押さえることで、トラブルのない高品質な軽天ボード工事を実現できます。次回第3回では「ボード材の種類と特性比較―石膏ボード・ケイカル板・耐水・耐火ボードの使い分け」をお届けします。用途別に最適なボード材の選定基準と施工上の注意点を詳しく解説しますので、ぜひお楽しみに!
田鍋建装は、京都府南丹市を拠点に近畿地方一円で軽天ボード工事を専門に行い、見えない骨組みから仕上げまで高品質・安全・スピーディに提供しています。本シリーズを通じて、現場で役立つノウハウをぜひご活用ください。
次回もお楽しみに!
皆さんこんにちは!
田辺建装、更新担当の中西です。
本日より新シリーズ「軽天ボード工事マスター講座」をスタートします!
当社は京都府南丹市を拠点に、近畿地方一円のビル・オフィス・商業施設・学校・病院・公共施設など、多様な現場で軽量鉄骨下地(軽天)+ボード工事を専門に手がけています。今回は第1回として、「軽天ボード工事とは何か?」をテーマに、建物を支える“見えない骨組み”の役割から工事の一連の流れ、当社が大切にする品質管理ポイントまでを2000文字以上で詳しく解説します。
目次
「軽天」とは、軽量鉄骨(チャンネル材・レール材・スタッド材など)を組み立て、壁や天井の下地骨組みをつくる工法です。木下地に比べて寸法精度が高く、耐火性・耐震性にも優れるため、大規模なビルや公共施設で広く採用されています。軽天下地は、最終的に見えなくなる“見えない骨組み”ですが、建物の安全性・耐久性・仕上がり品質を左右する非常に重要な要素です。
ボードは、軽天下地に貼り付ける仕上げ材で、代表的なものに石膏ボード、ケイカル板、耐水ボード、耐火ボード、防音ボードなどがあります。用途や性能要件に応じて最適なボード材を選び、軽天下地と組み合わせることで、建物に必要な防火・断熱・遮音・意匠性を付与します。
石膏ボードは不燃材であり、軽天+ボードの二重構造により高い耐火性能を発揮します。建築基準法の防火区画要件を満たす壁や天井を構築し、火災時の延焼抑制に貢献します。
軽量鉄骨下地は木下地と比較して剛性が高く、地震や振動に対する追従性も良好です。建物の揺れを軽天下地が受け止め、躯体への負荷を低減することで、長期的な構造安定性を確保します。
軽天下地の間にグラスウールやロックウールなどの断熱材・吸音材を充填し、ボードを貼ることで高い遮音・断熱性能を実現。居室や会議室、講堂など用途に応じた快適空間を提供します。
電気配線や空調ダクト、給排水配管を軽天下地内に隠蔽することで、仕上がり面を美しく保ちつつ、メンテナンスや改修時のアクセスも容易になります。
まずは建築図面と仕上げ仕様書をもとに現地調査を実施。天井高さ、壁の位置、開口部のサイズ、既存躯体の状態などを確認し、下地材の種類や補強金物、ボード材の選定を行います。
レーザー墨出し器で床レベルと壁・天井の位置を正確にマーキング。水平・垂直の精度を±1mm以内に管理し、仕上がりの美しさと性能を担保します。
ランナー(レール)取り付け:床と天井にチャンネル材を固定。
スタッド(縦桟)取り付け:等間隔(一般的に300~450mmピッチ)で縦桟を立て、耐荷重やスパンを考慮した補強を施します。
開口部補強:ドア枠や窓、設備配管用の開口部まわりには専用補強金物を取り付け、下地の剛性を確保します。
壁体内にグラスウールやロックウールを充填し、断熱・吸音性能を付与。充填密度や隙間のない施工が重要です。
石膏ボードやケイカル板を下地にビス留め。ジョイント部をずらすことで目地を分散し、強度と美観を向上させます。
継ぎ目にジョイントテープを貼り、パテを充填・研磨。平滑な面をつくり、次工程の塗装やクロス張りに備えます。
ビスの凹みやパテの段差を最終確認し、養生材を撤去。クリーニング後に次工程へ引き渡します。
墨出しから下地組立、ボード貼り、パテ仕上げに至るまで、各工程で寸法精度を厳守。仕上がり面の平滑性・隙間の有無を目視と測定器でチェックします。
高所作業車や足場の適切な設置、ヘルメット・安全帯の徹底着用、墜落防止ネットの設置など、安全第一で無災害を目指します。
廃材の分別回収、低VOC(揮発性有機化合物)製品の採用、施工エリアの粉塵抑制対策など、環境負荷低減にも配慮した施工を行います。
南丹市内の公共図書館改修工事では、旧式の木下地を軽天下地に置き換え、耐震性能を強化しました。グラスウール充填による断熱性向上と、石膏ボード+耐火ボード併用による耐火性能アップを実現。利用者の安全性と快適性を両立させた事例です。
第2回では「軽量鉄骨下地設計の基本―荷重・スパン・耐震性を考慮した下地プランニング」をお届けします。使用材料の選定基準、補強下地の配置、施工図作成のポイントなど、設計段階で押さえておきたい知識を詳しく解説します。ぜひお楽しみに!
田辺建装は、京都府南丹市を拠点に近畿地方一円で軽天ボード工事を専門とし、“見えない骨組み”から仕上げまで高品質な施工を提供しています。本シリーズを通じて、現場で役立つノウハウをぜひご活用ください。
次回もお楽しみに!