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皆さんこんにちは!
田鍋建装、更新担当の中西です。
内装工事やリフォームの現場では欠かせない存在である「ボード材」。しかし一言に“ボード”と言っても、その種類や性能、適した使用場所はさまざま。
今回は代表的な4種のボード材「石膏ボード」「ケイカル板」「耐水ボード」「耐火ボード」の特徴と使い分けについて、用途別に一般的な市場での動向を基に詳しく解説していきます。
石膏(硫酸カルシウム)を芯材にし、両面を厚紙でサンドした構造。
軽量で加工しやすく、コストパフォーマンスにも優れています。
加工性が良く、施工しやすい
安価で入手しやすい
防火性能が高い(一定の厚みで国の耐火認定取得可能)
水に弱く、吸湿による変形・劣化がある
外装や水回りには不向き
室内の壁・天井下地材
一般住宅・集合住宅・商業施設の内装下地として広く使用
ケイ酸質材料と石灰質材料を原料とし、高圧蒸気養生で製造される不燃建材。
石膏ボードより硬くて耐水性があり、不燃性能にも優れています。
不燃材料として認定済み(NM-XXXX)
湿気や水に比較的強く、寸法安定性が高い
白く美しい表面でそのまま仕上げにも使える製品もあり
石膏ボードよりも割高
加工にはダイヤ刃など専用工具が必要
キッチン・トイレ・脱衣所などの水回り
外部軒天の下地材
防火区画の不燃下地として
芯材に撥水処理が施された石膏ボード。表面紙にも耐水加工を施しており、水や湿気に対して高い抵抗性を持ちます。
通常の石膏ボードよりも吸水性が低い
湿度変化に強く、水回りでも長期的に安定
通常の石膏ボードより高価
完全な防水ではないため、塗装や防水材と併用が前提
洗面所、トイレ、脱衣所の壁下地
浴室周りの壁(ただしユニットバスとは区別)
通常の石膏ボードよりも芯材密度が高く、繊維材料などを加えて強化された不燃性ボード。建築基準法に定められた耐火構造の壁・天井で使用されます。
高温でも変形・崩壊しにくい
耐火等級に応じた製品展開がある
認定施工により法的な安全基準に適合
重量があり、施工に熟練が必要
通常の石膏ボードよりも高価
防火壁・耐火間仕切り
ビル・病院・学校など防火区画が求められる建築物
ボードごとのビスピッチや留め具の確認:特にケイカル板や耐火ボードは強度が高く、専用のビスが必要です。
ジョイント処理と下地補強:ボード間のすき間処理はクラック防止の肝。専用パテやファイバーテープで丁寧に。
荷重物の取り付けを考慮:TVや棚などを取り付ける場合、下地補強が必須です。
各種ボードにはそれぞれの“得意分野”があり、価格や施工性の違いも含めて総合的に判断することが求められます。
「安いから石膏ボード」「水回りにも同じ材料」ではなく、場所と用途に応じた最適な選定が、建物の長寿命化と快適性を左右します。
次回(第4回)は、「ボード施工の品質を左右する!下地処理・ビス打ち・パテ処理のポイント」を深掘りしていきます。
実際の現場で役立つノウハウをお届けします。
田鍋建装は、京都府南丹市を拠点に近畿地方一円で軽天ボード工事を専門に行い、見えない骨組みから仕上げまで高品質・安全・スピーディに提供しています。
本シリーズを通じて、現場で役立つノウハウをぜひご活用ください。
次回もお楽しみに!